NFTで地方創生!?非代替性トークンの秘める新たな可能性【事例紹介】

2021年、突如として話題となったブロックチェーン技術「NFT」。

最近では、その技術を町おこしやPR活動として用いる事例も出てきています。

今回は、そんなNFTを活用した地方創生活動の内容とその事例について紹介していきます。

この記事の役割
  • NFTを活用した地方創生活動の紹介

NFTとは?

NFTとは非代替性トークンとも呼ばれ、デジタルアートや画像・動画など、いわゆる「デジタルデータ」と呼ばれるものに唯一無二の証明を行うことのできる技術です。

NFTの登場によりこれまでいくらでも複製できたため「価値が無い」とされてきたデジタルデータに希少性を持たせることが可能になりました。

主にNFT化したデジタルデータを用いた投資としての活用が有名ですが、最近は様々な活用方法が模索されています。

NFTについての詳しい説明は以下の記事をご覧ください。

NFTを活用した地方創生の内容

NFTを用いた地方創生活動の内容は大きく分けて以下のようになります。

活動内容を分類
  1. その地域をテーマにしたNFT作品の販売
  2. ふるさと納税の返礼品としての導入
  3. メタバースの活用

それぞれ紹介していきます。

1.その地域をテーマにしたNFT作品の販売

NFTを導入した地方創生活動の代表的なものとして、名産品や観光地、オリジナルキャラクター(ゆるキャラ)など、その地域に沿ったアートや写真などを販売する方法があります。

このようなNFT作品はその地域の特徴をダイレクトに伝えやすく、お手軽に始められるということで導入のハードルが低いという一面があります。

2.ふるさと納税の返礼品としての導入

地方自治体がその地方の出身者やその場所に興味がある人から寄付金を募る地方創生活動「ふるさと納税」の返礼品としてNFTを導入した自治体もあります。

3.メタバースの活用

インターネット上に構築された仮想空間「メタバース」の導入を行った自治体も存在します。

メタバースの導入が浸透していくに従って仮想空間上で行えることが次々と増えていくと考えられるため、今後も注目していきたい事例の一つです。

NFTを活用した地方創生の日本の事例

ここからは、実際にNFTを活用した地方創生活動の日本の事例を紹介していきます。

1.風景写真NFTアート・プロジェクト(愛知県 岩倉市)

愛知県岩倉市では、同市の風景写真をNFT化したものを販売し、その売り上げを市に寄付することで地方創生を図る活動が2022年2月28日より行われました。

販売が行われているNFTマーケットプレイスはOpenSeaで、通貨はイーサリアムが使われます。

2.ニシキゴイNFT(新潟県 旧・山古志村:現・長岡市)

新潟県の旧・山古志村(現・長岡市)では、山古志住民会議が発行した錦鯉モチーフのNFTデジタルアート「Colored Carp」の販売を行いました。

この「Colored Carp」はNFTアートとしてだけでなく、デジタル上の「電子住民票」という意味合いも合わさって作成され、「外部の人でも、山古志の住民として認められる制度をつくりたい」という思いから作られたそうです。

3.『鉄腕アトム』NFTメタバースゲーム

2022年2月、日本の大物漫画家「手塚治虫」先生の作品の一つ「鉄腕アトム」のNFTメタバースゲームへの参戦が発表され、「地方創生」をテーマに各「ご当地」とコラボしたNFTトレーディングカードが販売されます。

このトレーディングカードはメタバース「XANA」と連動したNFTトレーディングカードゲーム「NFTDUEL」内で使用することができ、トレーディングカード同士を合成させたり、売買を行うこともできます。

4.NFTが生み出す新たな地方創生のカタチ(兵庫県 尼崎市)

兵庫県尼崎市では、「NFTが生み出す新たな地方創生のカタチ」というプロジェクト名で同市の非公認ご当地キャラクター「ちっちゃいおっさん」のデジタルアートがNFT化して販売されました。

同プロジェクトは大変人気があり、全部で3回行われた内、ほとんどが販売開始から約3~4分で売り切れたそうです。

5.ふるさとチョイスでの返礼品

日本最大級のふるさと納税サイト「ふるさとチョイス」では、新型コロナウイルス禍で新たなチャレンジをはじめる地域の事業者・生産者を支援する目的で始まったプロジェクトにおいて、ふるさと納税の返礼品としてNFTが導入されました。

内容はふるさとチョイスのオリジナルキャラクター「チョイタ」が各自治体に沿ったコスプレをしたアートをNFT化したものとなっています。

6.都市連動型メタバース「バーチャル大阪」(大阪府大阪市)

大阪府大阪市では2月28日より都市連動型メタバース「バーチャル大阪」が開始されました。

2025年開催の大阪・関西万博に向け、道頓堀など、大阪市内のをモチーフにした「新市街」エリアが登場し、大阪の都市の魅力を国内外に発信することを目的にしたプロジェクトです。

NFTは今後も地方創生の新たな手段となる

今回紹介したように、NFTは地方創生の新たな手段として次々と導入する自治体が出てきています。

今後も地方創生とNFTがどのように関わってくるのか、要注目です。

地方創生NFTを購入するための準備

今回紹介したご当地NFTをはじめ、NFT作品の取引には基本、通貨として用いる「暗号通貨(仮想通貨)」と、その仮想通貨を保管する「ウォレット」というものが必要になります。

以下の記事では仮想通貨を購入できる「仮想通貨取引所」やウォレットの登録方法について解説しているので、ぜひお読みください。