2021年、突如として世界中で大流行した技術「NFT(Non-Fungible Token)」をご存じでしょうか?
NFTは日本でも話題となり、その年に話題になったワードを選ぶ「2021年ユーキャン新語・流行語大賞」では、何と全30語もあるノミネートの内の一つになるほど注目されています。
【一覧】『新語・流行語大賞』ノミネート30語発表https://t.co/J3Pf4HDQbw
— ライブドアニュース (@livedoornews) November 4, 2021
エンタメ系では「イカゲーム」や「うっせぇわ」「ウマ娘」。五輪関連では「ゴン攻め/ビッタビタ」など。コロナ関係では「副反応」「自宅療養」などがノミネートした。 pic.twitter.com/ReEOjXsOvj
そんな世界各地で流行中のNFTですが、中には「NFTについてあまりよく分かっていない」と言う方も多いはず。
今回は、そんなNFT技術について、分かりやすく紹介します。
- NFTとは何かを知る
- NFTの活用例を知る
NFT(Non-Fungible Token)とは?
NFT(ノン・ファンジブル・トークン)は非代替性トークンとも呼ばれ、正式名称である「Non-Fungible Token」のうち、Non-Fungibleは代替不可能、Tokenは証拠という意味があります。
つまり、NFTとは簡単に言うと、アートや音楽、動画などにいわゆる「デジタルデータ」に対して「非代替性」の証明を付ける技術です。
NFTにおいて、非代替性の証明となるデータは「ブロックチェーン」と呼ばれるものに組み込まれています。
ブロックチェーンとは、簡単に言うとそのデジタルデータに対する今までの取引データをチェーンのように保存していく仕組みです。
NFTの3つの大きな特徴
NFTを扱う特徴は以下の通りです。
- 唯一無二の価値を生み出す「非代替性」
- 機能をトークンに埋め込める「自由度の高さ」
- 仮想通貨などと同じように運用できる「移動可能性」
それぞれについて詳しく解説していきます。
1.唯一無二の価値を生み出す「非代替性」
先ほども紹介したように、NFTの最大の特徴は「非代替性」です。
従来であれば、デジタルな作品や映像データや音楽データは簡単に複製可能なものであり、骨董品や宝石のように高価に取り扱われることがありませんでした。
しかし、NFTの仕組みを利用すれば唯一無二の価値を作り出しデジタルデータを骨董品や宝石と同じように扱うことができます。
また将来的には映像コンテンツや音楽にもNFTが使われ、複製などができないようになると考えられます。
2.機能をトークンに埋め込める「自由度の高さ」
機能をトークンに埋め込める「自由度の高さ」もNFTの特徴の一つです。
例えば、NFTには「そのNFTアートが二次流通(転売)されることで作者にも利益が入る」といったプログラムなどを設定し埋め込むことができます。
3.仮想通貨などと同じように運用できる「移動可能性」
NFTは仮想通貨と同じように所有権(オーナーシップ)をブロックチェーン上に記載しているため、国や既存の枠組みに囚われることなく誰とでもNFTを売ったり買ったりすることができる。
NFTと相性の良いNFTコンテンツ
ここまでNFTの特徴について紹介してきましたが、NFTには相性の良いコンテンツというものが存在します。
ここからは、NFTと相性の良いコンテンツとして「デジタルアート」、「音声コンテンツ」、「動画コンテンツ」の3つについて紹介します。
1.デジタルアート
NFTと最も相性の良いコンテンツとして「デジタルアート」がよく挙げられます。
従来であれば複製可能であり価値として認められなかったデジタルアートが、NFTの登場によって専用のマーケットプレイスにおいて宝石のように売買され始めてきています。
有名な例としては、2021年3月11日には比較的無名のデジタルアーティストによるNFTデジタルアートのコラージュ「Everydays – The First 5000 Days(毎日 − 最初の5000日)」が、オークションで6900万ドル(約75億円)で売買され、これは現状(2021/11/17)までに売れたNFT作品の最高額を示しています。
2.音声コンテンツ
音声などを録音したいわゆる「音声コンテンツ」もNFTとの相性が良く、高い価値を示すことができるコンテンツです。
例えば、有名な声優によって特別に作られた録音データや有名バンドの激レア音源など、NFTを用いることで音声に対して特別な価値を持たせることが可能になります。
3.動画コンテンツ
「動画」もNFTと非常に相性の良いコンテンツで、高い価値を持たせることができます。
最近だと、動画とNFTを組み合わせたコンテンツとして、スポーツマンのNFTを使ったトレーディングカードが注目されています。
その例として、 全米プロバスケットボール(NBA)のデジタル・トレーディングカードを手がけるDapper Labsが、「Moment」と呼ばれる15秒程度の選手のハイライト動画が複数入ったパッケージを購入・取引することができる「NBA Top Shot」を利用して過去1年で総額約7億8000万ドルを流通させたことが話題になりました。
NFTと仮想通貨の違い
仮想通貨(Fungible Token)とNFT(Non-Fungible Token)の大きな違いは、「非代替性」であるかどうかです。
仮想通貨は、非代替性がなく金額の大きさのみに価値が生まれます。
(金額という特徴をブロックチェーンに記入している)
それに対しNFTとは、先ほども紹介したようにブロックチェーン上に非代替性の証明となるデータが組み込まれています。
比較項目 | NFT(Non-Fungible Token) | 仮想通貨(Fungible Token) |
代替性 | 代替不可能 | 代替可能 |
譲渡 | 可能 | 可能 |
応用可能性 | デジタルアート 音声・動画コンテンツ | 資金運用 |
NFTの注意点や課題
NFTに関連した国の法整備やルールづくりが間に合っていないという課題があり、それにより近い将来NFTに触れているユーザーの利用を妨げる可能性を示唆されています。
また、NFTとはあくまでもデジタルデータに唯一無二の証明を付ける「だけ」の技術であり、データそのものはコピー可能だということも注意しておきましょう。
NFTの注意点については今の記事で詳しく紹介しています。
NFTの今後の展望
NFTは2021年に突如として話題となった技術であるものの、それは一過性のものではなく、間違いなくこれからも注目され続ける技術となるでしょう。
これまでデジタルデータは複製可能というデメリットにより、ビジネスに落とし込むのが難しいとされてきました。
しかし、NFTの登場により、デジタル空間でも実空間と同じように物(データ)を扱いビジネスに繋げることが可能となりました。
NFTの登場により、デジタル界では多くのビジネスが発展していくのは間違いないでしょう。
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NFTとは、我々一般人でも簡単に取り扱うことができます。
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以下の記事では、NFTを始めるための事前準備について解説しています。
「NFTを始めてみたい」と言う方はぜひご覧ください。
【簡単&図解あり】NFTアートの始め方(仮想通貨取引所・ウォレット・マーケット)